消化済みは黒文字。


好敵手だと彼女は言い、彼は天敵だと言った

甘い彼女と冷徹な彼(甘い理想と冷たい現実)

不適に笑った君と俺。

遠い背中を追いかけた(貴方には負けない)

だって、それは、私の天命

大嫌いと言うほどに芽生える感情

冷たい視線、振り向いた先は彼女の家人

敵だらけの職場で、それでも笑う

傷つけた。それでもあいつは涙を見せない

嘘吐きの告白。(彼女が信じる筈がない)




嫌味は貴方のご挨拶

信じない、信じられない

散らばった資料、手を伸ばして指先が触れ合った

冗談じゃない。一緒に仕事、なんて、

被害者はいつだって彼女と彼に近しい他人

理由付けは後からだって出来るだろう?

狂わせたのは、お前だ

目を塞いだのは見たくないから。耳を塞いだのは、聞きたくないからよ

手に入らないなら体だけでも? (馬鹿馬鹿しい)

いっそ夢だったら、なんて、




「いつか後ろから刺されるわよ」

「自業自得だ」

「信じた、私が、馬鹿だったのね…」

「同情なんて必要ない」

「諦め悪いのが私なんだから」

「貧乏性のお嬢様は我が儘ばかりだな」

「その言葉、そっくりお前に返すよ」

「さよなら」

「…また、明日」

「今更気付くなんてどれだけ鈍感なんだ」

「馬鹿にしないでよ!」

「春本…あんたも持ってたのね…」

「あれこれ首突っ込むなよ。迷惑だ」

「用件は手短に」

「素直じゃないのはお互い様じゃないの」

「好い加減にしろ。それは俺の台詞だ」

「お前なんか女と認めない」

「文句言う暇があるならさっさと仕事しなさいよ」

「ふざけるな!」

「格好悪いわね、あんたそれでも男?」

「愛してる? 冗談言わないでよ」




勝気な笑み

勝負は後回し

天下一品の口の悪さ

どっちもどっち

言い終わって自己嫌悪

子供みたいに繰り返す

優等生の仮面は癖ですか?

雷雨の日には叫び声

青い春、なんて似合わない

目隠し一つ




赤いアンスリウムの様な(強烈な印象)

茨の蔓を巻きつけた(今更後悔、なんて)

ローズマリーは輝いて(この花の様に綺麗な思い出)

チューベローズは待ち合わせの合図(こんな関係は間違ってる。それでも、止められない)

君に捧げるマリーゴールド(絶望すればいい)

紫のヒヤシンス、君は何を見ている? (唇噛み締めた。湧き上がるのは嫉妬)

一輪の薔薇に口付け、握りつぶした(愛する事が楽しい、けれど苦しい)

紫陽花みたいな人ねと言われた(それは俺が冷たいとでも?)

ジャスミンの香りに誘われて(誘惑でもするつもりか)

トリカブトには毒がある(人嫌いだからね)




不本意なお宅訪問

甘露茶とお饅頭

二胡の音色でおやすみ

桜の下でお花見

書物に埋もれて残業

秘密の逢引ならぬ秘密のお仕事

夜這いご免状は送るべきですか?

酒豪と競い合い

年下の特権

年上の余裕





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